何万人もの人々が助けを求めてきたら、あなたはどうしますか?
その人たちの生存があなたにかかっているとしたら?
さらに、今後数十年にわたってその家族や地域社会に影響を及ぼす決定を、今、この場で下さなければならないとしたら?
そんな責任などとても背負いきれるものではない、ほとんどの人はそう思うでしょう。発展途上国や災害地域で安全な水を供給することに尽力している非営利組織、Water Missionは、まさにその重責を自らの使命としています。深い思いやりと高度な専門技術を持ったWater Missionは、2001年以降、世界56か国、450万人以上の人々に安全な飲料水、衛生教育、衛生設備を提供しています。まさに驚くべき功績です。貧困層の世界的な拡大に伴い、安全な水を追求するWater Missionのイノベーターたちはクリーンエネルギーのパイオニアとして高く評価されつつあります。
いえるでしょう。
太陽光発電エネルギーとウォーターポンプソリューションの統合により、Water Missionでは、燃料や電気が入手困難な環境で安全な水を提供することができています。このアプローチでは、長期的なシステムの運用コストと保守コストを削減できるだけでなく、水流と水圧を維持する信頼性の高いエネルギー源を確保でき、1か所のポンプステーションで数万人のニーズを満たすことができます。
Water Missionが太陽光発電によって安定したエネルギー源を確保することにより、安全な水をさらに処理し、貯蔵し、分配して、人々が最も必要とする場所に届けることが可能になっています。これはWater Missionにとっても非常に大きな取り組みですが、Water Missionは高い信頼性と耐久性をサンパワーの太陽光発電テクノロジーに基づいて、今後数十年にわたって地域社会に安全な水を提供し続けることを保証しています。
世界1,400拠点以上で太陽光発電ウォーターポンプを設置してきたWater Missionは、2017年のハリケーン「マリア」で壊滅的な被害を被ったプエルトリコでの復興活動に対して最良の支援を提供してきました。
Water Missionでは、プエルトリコのハリケーン「マリア」やバハマのハリケーン「ドリアン」などから壊滅的な被害を受けた被災地からタンザニア西部僻地のニャルグス難民キャンプに至るまで、切実に必要としている人々に安全な水と希望を提供しています。
ニャルグス難民キャンプでは、Water Missionが継続的に救援活動を行っており、避難民145,000人以上に水を供給するというかつてない最大規模のプロジェクトを行っています。最近は、サンパワーパフォーマンスパネル300枚近くを搭載した地上型ソーラーシステムを設置し、地下深く掘削された試掘坑から水をくみ上げて浄化するのに十分な電力をクリーンな方法で生成しています。もともとは汚染された川の泥水を処理していましたが、それより簡単で安全なプロセスになりました。Water Missionのこのプロジェクトは完成したら、世界最大の太陽光発電水処理システムとなり、他の支援団体への模範的なケースとなることが期待されています。
ニャルグス難民キャンプの試掘坑の一つに設置された99.4kWサンパワーパフォーマンスパネルシステム。
1997年に設立されたニャルグス難民キャンプは、事実上、日々拡大する小さな都市のようなもので、今後も数年にわたって増加を続けるであろうと考えられています。ブルンジでの暴力的な政治不安や景気後退により、数十万人がタンザニアに避難しました。難民が絶え間なく流入してくるため、十分とは言えないこの地域の資源はますます不足しています。そのため、Water Missionのシステムは毎日フル稼働するだけでなく、今後数十年もの耐久性が求められています。
Water Missionのエンジニアリングチームは、太陽光発電テクノロジーで約35年の実績に加えて、パフォーマンスをはじめとする数多くの理由に基づき、ニャルグス拡張プロジェクトのパートナーとしてサンパワーを選びました。サンパワーパフォーマンスパネルと名づけられたこのパネルは、従来型のソーラーパネルの信頼性にまつわる多くの問題を解決した革新的な短冊状セル設計によって開発されています。1 「従来型のパネル」とは、従来型のセルで作られ、16%効率化されたパネルをいいます。「従来型のセル」とは、前面に多数の細い金属線を張ったシリコン製で、表と裏のはんだ付けされたリボンコネクターで接続されます。 ソーラーセルから壊れやすいリボンとはんだ接合を取り除き、アクティブセル領域を拡大し、柔軟で冗長化された接続により電気がパネル全体に流れるようにしています。Water Missionが導入した性能も信頼性も高い25年保証のパネルは、それ以上の耐久性が期待できます。
インドネシアからメキシコ、ケニアからペルーに至るまで、多くの地域社会がWater Missionの水処理システムに依存しています。そのため、水処理システムに電力を供給する太陽光発電テクノロジーも信頼性が高いだけでなく、最も過酷な条件にも耐えられなければなりません。サンパワーパフォーマンスパネルは、乾燥した砂漠、湿度が高く蒸し暑い熱帯雨林、風の強い海岸線など、過酷な環境での出力ロスを最小限に抑える独自のカプセル材から航空宇宙技術クラスの導電性接着剤まで、革新的な資材を使用して設計されています。
Water Missionが太陽光発電を採用した主な理由の1つは、多くの場合、生死にかかわる状況でもディーゼル発電機や発電網に依存することなく、安全な水を確実に提供できるという点にありました。太陽光発電が石炭ベースのエネルギーに対して持つ健康や環境面の優位性に加えて、サンパワーのアレイではWater Missionのシステムアップタイムを最大限に高め、ライフサイクルコストの大幅な削減にも貢献しています。
必要な場所で必要な時に清潔な水を供給することは、ニャルグス難民キャンプの人々の健康を改善し、仕事と教育のための時間を生み出すことで、地域社会の人々の生活を一変させるものです。
安全な水がなかなか手に入らない環境で、水を媒介とする伝染病が蔓延することにより、毎日、何千人もの人々の健康や教育、また家族を養う機会が奪われています。Water Missionは、世界中の無数の人々に希望と安全な水を提供するだけでなく、システムを稼働させるためのクリーンな太陽光発電の導入を進めています。
2017年、Water Missionは、太陽光発電水処理ソリューションを独自に設計、運用、保守できる組織内の優れた専門技術について国際移住機関(IOM)から表彰を受けました。この表彰により、国際連合児童基金(UNICEF)、国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)、および村落給水ネットワークとともに、発展途上国におけるベストプラクティスの形成に貢献する機会が開かれました。また、Water Missionは安全な水を供給するソリューションの設計と導入における真のテクノロジーリーダーとして、さらにパイオニアとしても、他の組織を先導しています。
Water Missionは、明確なビジョンを持った非営利組織として、また太陽光発電のパイオニアとしての確固とした地位を築いてきました。日々、ひたむきに努力を重ね、最先端のイノベーションを活用して安全な水を供給することで、世界の最も遠い地域の人々が長生きし、健康的な生活を送るのを助けています。
プロジェクト概要
ニャルグス難民キャンプ
導入フェーズ1
製品:280枚のサンパワーパフォーマンスパネル(355W)
プロジェクトタイプ:グラウンドマウント
システムサイズ:99.4kW
コミッション: 2019年10月
主な導入効果:65,000人の住民のための安全な飲料水
水に関する真実 | |
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